UQWIMAXに対する集団訴訟の動きに見る、事業者と顧客の関係

  • UQWIMAX2+に対する岡田さんによる集団訴訟の呼びかけ

WiMAX被害者達の一歩

という記事をSMARTNEWSで目にして、心に浮かんだことがあった。ガジェットとして欠かせないツールとなったモバイル機器ですが、契約に関するトラブルはいまだに散見されます。

この記事は2015/7/8日に投稿され、岡田真弥さんという普通の人が自身のブログ上で問題提起をし、UQWIMAXによる改悪ともいえる一方的なサービス変更と通信容量制限についての詐欺まがいの宣伝に対して、集団訴訟を呼びかけるものです。

  • UQWIMAXの問題点、どんなユーザーを求めるのか

2+の問題点ですが、青色のガチャピンとムックが描かれた、まるで色落ちしてしまったかのようなポスターには大きく「ギガ放題!」と書かれ、「ギガ放題 月間データ量制限なし」、「他社のように使い過ぎたら遅くなるなんて事はしない」、「最高速度220MBps」という大変魅力的な内容で宣伝をしているのですが、これがふたを開けてみると「3日で3GB制限(実質1日1GB制限)」だったということが、店員を質問し倒すくらいの注意深さで(というか店員もわからないと思う)構えていないと見抜けないような販促をしていたことです。

速度制限について|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

私もモバイルルーターを検討した時期があり、無印wimaxはとても魅力的なサービスで導入を試みましたが残念ながらサービス提供区域外だったので断念しました。現在wimaxはwimax2+と名を変え、かろうじて残った無印wimaxも40Mbpsから13Mbpsへと低速化。それでも動画を見ない人には十分な速度ですが光回線とは比べ物になりませんよね。だって、スマホとセット割にした光回線と料金が変わらないし。

wimaxを検討するユーザーはモバイルで(電話回線を引かない)制限フリーな高速通信がしたい訳で、UQWIMAXがどんなユーザーを対象にしたいのかが分からない。もっと言えばこのサービスを使って現在のネットサービスをどう享受できるのか不明です。

私の場合、固定電話回線を引くことによって管理対象が増えるのが億劫なのでUQコミュニケーションとの契約のみでそれなりのネット環境が手に入ることが決め手だったのですが、すぐに制限が入るようでは携帯電話のテザリングを使っていればいい訳です。

通信の速度を比較。制限の解説も【WiMAX2+編】

制限の基準になる3日で3GBというデータ容量を大きいと考えるか小さいと考えるかは人それぞれですが、いくら規約に書いてあるとはいえ契約時の説明と異なる、説明が無かったというのはよくないと思う。「放題」をみて人は何を思うのか考えてほしい。

  • 過去の事例にみる契約トラブルと2年縛り

こういう事例はこれまでもいろいろあった。最近だとワイモバイルの305ZTの無制限問題。それとは別に自分が体験した中でも2つある。一つはauによるiphon5問題、もう一つはちょっと違うけれどもソフトバンクの月月割りでの不快な思い。

auによるiphone5のLTEエリア問題とは?

au iphone5 LTEエリア問題について

LTEにもいろいろな周波数があり機種によって受信できる周波数が異なります。auが2013年当時販売していたandroid端末が受信できるLTE周波数(バンド18)は、確かに人口カバー率が96%あり、私の居住区域でも50Mbps超えの超快適ハイスピードでした。これをよく理解していなかったのか、隠していたのかは定かではありませんが、同じLTEに対応しているiphone5についても当然同様の通信ができると販売していました。しかし、iphone5はandroid端末が受信できる800MHz帯のバンド18に対応しておらず、LTEを利用するにはもう一つのauのLTE電波である2100MHz帯(バンド1)の地域にいる必要があります。しかし当時のauによるバンド1の地域は人口カバー率14%とさんざんたるものでした。私の行動範囲ではもちろん3Gしか利用できず、それもなんだか不安定でyoutubeなどみられるようなものではなかったのです。

私の場合、メールのやり取りも遅延するありさまで、仕事でひどい目にもあいました。それで契約を破棄して移行前のキャリアへ戻ろうと思ったのですが、違約金と残割賦の請求はしっかりされると言われました。3か月にわたる交渉の末、謝罪とandroid端末への交換ということで落ち着いたのですが、お客様センターでは話にならず消費者庁を通じてKDDI直接と交渉するなんて状況でした。

ソフトバンクの月月割りにて

これは単に販売員の理解不足というか、説明ミスだったのですが買った本人からすれば不愉快極まりない。量販店でソフトバンクへMNPした時だったのですが、一括購入できるくらいの安い端末を選び、月月割りの額が2500円あった。で、スマ放題と5GBのパケ放題にし、いろいろな割引を入れて月の支払金額が4000円弱とまずまずだった。5GBのパケットなんて使いきれないのが分かっていたのですが一括購入金額の条件だったので、一か月経過したら変更しても構わないとの確認をし契約。変更しても月月割りなど他の割引への影響はないとはっきりと言っていた。5GBから2GBへ変更したことで1500円の節約になり、月の支払いが2500円になってますますお得になるなと喜んでいた。が、翌月の明細を見ると数十円しか変わってない。よく見ると月月割りが1500円に減額されていた。数十円安くなったが、5GBが2GBに。。。

157で聞くと「この端末については2500円の月月割りは5GB以上の契約をしていただいたお客様が対象です。販売店でのことは窺い知れませんが、そういうものですので特別な保証は致しません。文句があれば販売店へどうぞ」と突き放された。まあ、ソフトバンクの対応は間違ってないかな。でも販売店も自信持って言ってたんだよね。だったら説明なんていらないか契約書をしっかり読むよ。

Pocket WiFi 305Ztの問題

ワイモバイルの問題は私が受けた対応に比べて少し様子が異なるかもしれません。これは既定の通信料に達しても500円/500MBの追加サービスを無料で何度でも行えるというもので、それが突如として3日1GB制限をするようになった。このプランは2015/7/15に終了するのですが、後釜になる「AXGP接続時は月額データ容量上限のないPocket Wi-FiプランL」は結局のところ3日1GB制限があります。

初めから制限すると宣言していれば契約時に検討できるのですが、2年縛りが当たり前の今日、契約したが最後、10000円くらいの違約金を払わないと解約できません(どっちが違約しているんだか・・・)。

  • 規約を変えるなら2年縛りは設けるな、ユーザーを縛るなら事業者もしばれ

事業者の都合で規約を変えることができるなら、ユーザーの都合で契約を解除できてもいいのではないかと思います。逆に、ユーザーを2年契約で縛るのであれば、契約時に提示された規約内容について事業者も縛るべきです。ユーザーがお金を払うのはその対価を得るためであって、対価とは契約時に納得して選択したサービスです。サービス内容を変えるのであればユーザーの同意を得るべきです。事業者は2年縛りの条件を前提とした料金体系(=だから安いんだぞ)とか、都合により仕様を変更する場合がありますと平気で言いますが、せめて縛らないでほしいな。

総資産経常利益率が10%を超える携帯事業者がゴロゴロしているんだから(トヨタでさえ5%程度)そんなにガツガツしなくったってねえ。。。

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