東芝粉飾決算問題にみる東証のモラル

粉飾決算「東芝」が上場廃止にならない「奇妙な理屈」

私はこの記事を読んで、マーケットは国が管理しているんだと感します。

東芝が「不適切会計」と公表してからニュースでもこの言葉が使われていますが、何が不適切だったかと言えば「粉飾決算」だったからです。でも「粉飾」とは言わない。ライブドアは「粉飾決算」で退場、会社を身売りせざるを得ない結果となり、同じルールで裁かれるならば東芝も相応のペナルティーが与えられるはずです。

東芝がもし上場廃止になった場合、その裾野に広がる産業をはじめとした業種への影響が甚大なので、何が何でも守るという思惑が感じられます。その一つが東証や金融庁の「株主への配慮、保護」を理由にした上場廃止への反対意見があります。

上場廃止になれば株券は紙くずになり株主は資産を失います。そうならないために株主には株主総会という意見を伝える機会があり、経営に対するチェックを入れられる訳です。つまり紙くずになったら困るという出資者である株主の思いに経営側は応える義務があるため経営側は頑張るのです。しかし、今回のような杜撰な経営実態が発覚したとき、東証や金融庁が必死になって上場維持を守るのであれば株主は焦る必要がなくなり、経営に関してそれほど目を光らせる意欲も無くなっていくのではないか「国が何とかしてくれる」という安心感から。

「守る」というのはマーケットのルールを台無しにいている気がします。

中国では株価の暴落を守るためにお金を投入したり市場を休業したりと必死です。これ、似ていませんか??

原則はあくまで原則という姿勢が見て取れます。

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