シャープとガジェットと私 ザウルスSL-C860、W-ZERO3の思い出

私がちょうど大学に入った時はWindows xpが発売されたときだった。今思うとパソコン業界に大変な勢いがあったように思う。それはインターネットが普及し始めたからで、自分の家で世界中の情報が手に入るようになったことは私にとって衝撃的なことだった。

無線LANはそれほど普及していなかったけれど、外出するときにはパソコンを持っていくことが増えた。b-mobileが定額制の通信サービスを始めたり。とにかくネットにつなげば無限の可能性があったとさえ感じた(少し大げさかな)。

モバイルという概念が浸透したものの、当時のノートパソコンはvaioとかレッツノートとかLavieに12インチくらいの持ち運びにちょうどいいサイズのモデルはあったものの、2kgほどもある持ち物が増えることは辛かった。今ではタブレットがあるのでこうやって外出先でも書き物が出来るけれど、私の気持ちは「Smaller is best」であり、小さくフットワークのいい端末を追い求めていたものです。

そんなときに出会ったのがシャープのザウルスSL-860c。2003年発売でありながら、電子辞書サイズでキーボードがあり、ネット、メール、文書の閲覧が出来るというリナックスベースの端末。

250px-Zaurus_sl-c860

(リナックスOSなのでリナザウと呼ばれる)はスペックさえ満たせば十分に今でも使える洗練されたデザインだったと思う(仕様などはwikiで)。

そうこうしている内にウィルコムからW-ZERO3が登場する。これが2005年。なんと今や当たり前となった電話機能が付いたスマートフォンの先駆けといってもいいでしょう。windows mobileを搭載し、パソコンと同様なことが出来たんです。しかも電話が出来るしカメラもある。まさにスマホですよ。

W-ZERO3_WS004SH_AnimatedPNG

やがてそれを尻目に(?)、2007年にAppleからiphoneが発売されるんですが、スマートフォンといえばAndroidとAppleの独断場に。これはマイクロソフトがwindows moileの開発を重視しなかったことも原因なんですが、端末に関してはかなりリードしていたと思うんですよね。

結局両端末ともに消滅してしまいました。そういうわけで、私も新しいものにはすぐに飛びついてきたわけですが、市場、業界が成熟するまでに5年はかかるのかなと思います。どんなものでもそうなんでしょうね、たとえばハイブリッドカーもプリウスが1997年に発売されて2代目が2003年に登場して爆発的に売れましたしね。